税理士試験の科目に合格していても、簿記1級の工業簿記に強い苦手意識を持つ人は少なくありません。今回は大学院の研究と並行しながら、たった6か月で簿記1級に一発合格したぎょんさんの事例を紹介します。

全国模試で8位という成績を収め、本試験では満点の手応えを得た圧倒的な実力の裏には、暗記に頼らず理屈で理解する学習法がありました。

この記事では、暗記中心の学習から抜け出し、確実に実力を伸ばすルーティンの作り方をお伝えします。

この記事はこんな人におすすめ
  • 工業簿記や原価計算に強い苦手意識がある人
  • 暗記中心の学習で行き詰まりを感じている人
  • 限られた学習時間で短期合格を目指したい人
この記事でわかること
  • 工業簿記の苦手を克服し「楽しい」に変える思考法
  • 短期間で実力を引き上げる具体的な学習ルーティン
  • 本試験で満点を狙える「理屈の理解」の重要性

税理士試験合格者が簿記1級に挑戦した理由

ぎょんさんは税理士試験の主要科目に合格済みという実力者ですが、さらなる高みを目指して簿記1級への挑戦を決めました。その背景には、将来のキャリアを見据えた戦略的な視点がありました。

しもからの「管理会計ができる税理士は重宝される」という助言

税理士の実務では、決算業務だけでなくクライアントの経営に踏み込んだアドバイスが求められる場面が増えています。ぎょんさんは、税理士試験では深く触れなかった「管理会計」の分野を極めることで、希少性の高い税理士になる道を選びました。

しも:税理士試験3科目に合格しているのに、なぜ今、簿記1級だったんですか?

ぎょんさん:しもさんから、管理会計ができる税理士は少ないから重宝されるよというアドバイスをいただいたのがきっかけです

しも:確かに、税務だけでなく数字から経営を語れる税理士は市場価値が跳ね上がりますからね

ぎょんさん:そのビジョンを思い浮かべたときに、おもしろそうだなと直感しました。母材の勉強のときは管理会計に触れていなかったので、新しい挑戦をしたいと思いました

しも:その直感が、全国8位という素晴らしい結果の第一歩になったわけですね

ぎょんさんの過去の対談はこちら

市場価値の高い専門家としてのビジョン構築

ぎょんさんは、自分が所属する部署以外でも、工場を持つクライアントに対して原価計算の仕組み作りを提案している先輩たちの姿を見ていました。

自分もその領域に踏み込みたいという目的意識が、学習の原動力となりました。

しも:実際に実務でも管理会計のニーズは感じていましたか?

ぎょんさん:はい。ほかの部署で原価計算の話が出ているのを耳にしていて、自分の武器にしたいと考えていました

しも:目的が明確だと、1級の重い学習も乗り越えられますよね?

ぎょんさん:そうですね。単なる資格取得ではなく、将来の自分に必要なピースだと思って取り組めました

しも:実務でのニーズを肌で感じていたからこそ、学習の必然性が生まれたんですね

税理士試験の知識を武器にしつつ1級特有の難所に挑む

商業簿記や会計学については、税理士試験の貯金があり大きなアドバンテージを感じていたそうです。

一方で、簿記1級の連結会計は資料の読み取りが複雑で、税理士試験よりもハードルが高いと感じる部分もありました。

しも:連結会計については、1級のほうが難易度が高いと感じましたか?

ぎょんさん:本当におっしゃるとおりです。税理士試験はパターンで解けることが多いですが、1級は資料の読み取りが本当に複雑でした

しも:以前「1級の連結はもっとすごいよ」と僕が言ったの、覚えてますか?

ぎょんさん:はい、覚えております。実際にやってみて、そこまでやるのかという驚きとともに、やりがいも感じました

しも:その壁を越えたからこそ、税理士受験生のなかでも一歩抜け出した実力が付いたわけです

しも

将来の理想像から逆算して必要なスキルを定義することがモチベーション維持に繋がります

この章のポイント
  • 実務で差別化できるスキル(管理会計)を習得対象に選ぶ
  • 過去の学習経験をアドバンテージとしつつ慢心しない
  • 専門家としての希少性を高めるキャリア戦略を持つ

苦手だった工業簿記が「めちゃくちゃ楽しい」に変わった転換点

大学時代の講義の影響で、工業簿記・原価計算に強い潜入感を持っていたぎょんさん。しかし、学習を進めるなかでその意識は劇的に変化しました。

意思決定会計でドップリとはまったロジックの楽しさ

苦手意識が消えた最大の転換点は意思決定会計の分野でした。A案とB案のどちらが有利かをロジカルに導き出す過程に、これまでにない楽しさを感じたといいます。

しも:工業簿記のどのあたりから「楽しい」に変わったんですか?

ぎょんさん:戦略的意思決定、いわゆる意思決定会計のところからです。ロジカルに解く過程が本当に楽しくて

しも:大学時代の苦手意識はどこへ行ったんですか?

ぎょんさん:あんなに嫌いだったのが嘘のようです。意思決定会計の道にドップリとはまりました

しも:まさにパズルを解いているような感覚ですよね?

ぎょんさん:そうなんです。資料同士がカチッと繋がる瞬間が気持ちよくて、勉強しているというより遊んでいるような感覚でした

ロジカルにパズルを解くような感覚を掴む

工業簿記は、与えられた膨大な資料から必要な数字を整理し、一つの結論を導き出すスポーツのような側面があります。ぎょんさんは、バラバラだった情報が論理的に整理されていくプロセス楽しさを覚えるようになりました。

しも:工業簿記が自分に合っているなと感じた瞬間はありますか?

ぎょんさん:こんなに相性のいい科目があるのかと自分でも驚きました

しも:ロジカルに全部が繋がっていくのが、ぎょんさんの性格にフィットしたんでしょうね?

ぎょんさん:はい。資料を比較して、妥当な結論を導き出す。そのプロセスがたまらなく楽しかったです

しも:勉強が遊びに変わったとき、成績は爆発的に伸びますからね

点と点が繋がる「理屈」の理解

暗記ベースの学習を捨て、理屈を徹底的に重視したことが、応用力の向上に直結しました。なぜこの取引がおこなわれるのか。その背景を理解することで、未知の問題にも対応できる柔軟性が身につきました。

しも:理屈を重視するようになって、暗記の負担は減りましたか?

ぎょんさん:劇的に減りました。理屈を覚えれば答えがどれだけ変わっても考え方は一緒ですから

しも:脳のリソースを節約して、より高度な判断に回せるようになったわけですね?

ぎょんさん:そうです。暗記だと問題が変わると破綻しますが、理屈なら応用が利くので、勉強が本当に楽になりました

しも:つまり、理屈に全振りしたことが結果的に最短ルートになったわけですね

しも

なぜという理屈を積み上げることで応用力が身につき暗記の負担も激減します

この章のポイント
  • 苦手意識は「解く楽しさ」を知ることで払拭できる
  • 結論だけでなく理由をセットで覚える学習を徹底する
  • 資料の繋がりを見つけるパズル的視点を持つ

全国8位を支えた日々の学習ルーティンと時間管理術

大学院、実務、簿記1級。この3つを並行しながら成果を出すために、ぎょんさんは「やる気」に頼らない仕組みを構築しました。

朝一番に必ず90分の計算時間を確保する

ぎょんさんは、どんなに忙しくても朝起きてすぐ問題を解くことを支守しました。90分という時間は、本試験の1科目分に相当します。この時間をルーティン化したことが、合格への決定打となりました。

しも:朝の計算ルーティン、ずっと続けていましたよね?

ぎょんさん:はい。しもさんが講座でずっとおっしゃっていたので、そこだけは絶対に崩しませんでした

しも:朝に計算を終わらせておくと、その後の1日の充実感が違いますよね?

ぎょんさん:そうなんです。午後は復習に充てられるので、心に余裕を持って学習を進められました

しも:合格する可能性を朝の90分で確定させていた、ということですね

隙間時間を活用したテキスト復習

机に向かえない時間も、ぎょんさんは無駄にしませんでした。通勤時間や研究の合間など、数分単位の隙間時間を見つけてはテキストを読み込み、知識のメンテナンスをおこないました。

しも:忙しいなかで、どうやって3時間を支守していたんですか?

ぎょんさん:朝の90分以外は、隙間時間にテキストを読み込んだりしていました

しも:まさに生活を勉強でデザインするという状態ですね?

ぎょんさん:はい。短い時間でも積み重なれば大きな力になると実感しました

しも:その小さな積み重ねが、全国8位という巨大な成果に化けたわけです

2回転以内に満点を取るという「高い目標設定」

通常の学習では3回転、4回転と繰り返しますが、ぎょんさんはあえて「2回転で満点」という極限の目標を自分に課しました。これにより、1回転目での理解の密度が飛躍的に高まりました。

しも:2回転で満点という目標は、かなりハードだったんじゃないですか?

ぎょんさん:時間がなかったので、自分に脅迫観念を植え付けていました

しも:でもそのおかげで一発で理解しようという執念が生まれましたよね?

ぎょんさん:はい。2回転で終わらせるつもりでやったからこそ、余った時間を予想問題に回せました

しも:目標を高く置くことで、学習の純度が極限まで高まった好事例ですね

しも

感情に左右されないルーティンの構築が長期的な学習継続と成果の鍵です

この章のポイント
  • 朝の時間を計算に充てることで合格の可能性を高める
  • 目標を高く設定し1回1回の演習の質を限界まで高める
  • 隙間時間を活用して知識のメンテナンスを怠らない

孤独な試験勉強を支えた「環境」と「感謝のマインド」

試験勉強は本来孤独な戦いですが、ぎょんさんは1人ではないという感覚を強く持っていました。その絆が一発合格を後押ししました。

1人じゃないと思える「受講生コミュニティ」の絆

講座内の自習室チャットで「今からこれをやります」と宣言し合う文化が、ぎょんさんの背中を押しました。仲間の頑張りが可視化されることで、モチベーションの維持が容易になりました。

しも:自習チャットのどんなところが良かったですか?

ぎょんさん:だらけていても、誰かが宣言しているのを見ると、自分もやらなきゃとすぐに移行できるんです

しも:見えない団結力が、ぎょんさんの足を止めさせなかったんですね?

ぎょんさん:はい。仲間の存在があったからこそ、3年間も勉強を継続できたのだと思います

しも:一人の限界を環境の力で突破した、理想的な形です

挫折を防いだコーチングと家族への感謝

単に教えるだけの講座ではなく、一人ひとりに真摯に向き合うコーチングの環境が、ぎょんさんの精神的な支えとなりました。また、一番近くで応援してくれたお母様への感謝が、合格への最大の原動力でした。

しも:お母様への感謝も、日報で毎日綴られていましたね?

ぎょんさん:母が協力してくれたからこそ、一発合格という形で恩返しをしたいという強い意志が持てました

しも:その感謝のエネルギーは、最強のモチベーションになりますね?

ぎょんさん:はい。さりげない一言に、本当に救われました

しも:感謝を力に変えられる人は、本番でも本当に強いです

オフ会でのリアルな交流によるモチベーションアップ

ぎょんさんは、オンラインの繋がりをリアルに変えるオフ会にも積極的に参加しました。遠方からの参加であっても、実際に仲間に会う価値は移動時間を遥かに上回るものでした。

しも:関西から東京のオフ会への参加、移動時間も交通費もかかりますが迷いはなかったですか?

ぎょんさん:まったくありませんでした。むしろ参加しないという選択肢が考えられないくらいです

しも:リアルで会うと、画面越しとはまた違う熱量が伝わってきますよね?

ぎょんさん:はい。実際に顔を合わせることで、一緒に戦っているんだという実感がさらに強くなりました

しも:その熱量が、日々の孤独な机に向かう時間を支えてくれたわけです

しも

周囲への感謝を言葉にすることで自分自身の覚悟が決まり合格が近づきます

この章のポイント
  • 仲間の頑張りを自分の刺激に変える環境に身を置く
  • コーチングを活用して学習の方向性を正しく保つ
  • 誰かのためにという想いを合格へのエネルギーに変える

まとめ:簿記1級に短期合格するための5つのポイント

簿記1級の壁は高く感じますが、正しい方向で努力を続ければ必ず乗り越えられます今回お伝えした、短期合格のためのポイントは以下の5つです。

1.希少性の高いキャリアを描く
管理会計ができる税理士など、学習の先にある明確なビジョンを持つことで、困難な試験でも高いモチベーションを維持し続けることができます。

2.苦手意識は「理解」で楽しさに変える
過去のトラウマによる苦手意識も、情報同士の論理的な繋がりをパズルを解くように理解することで、一番の得意科目に変わります。

3.朝の計算ルーティンで時間を死守する

忙しい環境のなかでも学習時間を確実に確保するため、起きてすぐの時間を計算演習に固定し、毎日のリズムを崩さないことが重要です。

4.暗記を捨てて「理屈」を覚える
結論だけを丸暗記するのではなく、なぜそうなるのかという理由をセットで理解することで、未知の問題にも対応できる応用力が身につきます。

5.孤独を乗り越える正しい環境に投資する
1人では挫折しやすい試験勉強だからこそ、家族の支えや切磋琢磨できる仲間、そして1対1で伴走してくれるコーチング環境を活用することが合格の鍵になります。


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