「経理に転職したいけど、簿記の資格だけで大丈夫かな…」
そんな不安を感じたことはありませんか?
実は、未経験から経理への転職を目指すなら、簿記だけでなく、MOS(Microsoft Office Specialist)を合わせて取得するのがおすすめです。
なぜなら、MOSを持っていれば、経理で必須とされるExcelのスキルを証明できるからです。
この記事では、転職活動において、MOSを取得するメリットを解説していきます。
この記事を読み終えると、経理転職者がMOSを取るべき理由がわかります。
経理に転職するなら、簿記以外に取っておいた方がいい資格はありますか??
MOSを取るといいよ。理由を説明するね。
なぜ経理でExcelの資格なのか
未経験から経理に転職するには日商簿記の資格に加えて、MOS Excel(以下 MOS)の資格を取得することが有効です。
こう書くと、「経理なのにExcelの資格?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、実は経理にとって、Excelのスキルは必須といえるほど重要なのです。
以下の理由を読めば、その重要性を理解していただけると思います。
実務においてExcelが必須
経理でExcelが必要な理由を端的に言えば、経理の業務はExcelが使えないと仕事が進まないからです。
経理では基本的に会計システムを利用して、会計処理を行っています。
そして、仕訳をするときには、当然ながら他の販売管理システムや顧客管理システムからデータを読み取る必要があります。
しかし、システム同士がすべて連携しているわけではなく、他のシステムからデータ抽出し、Excelで加工したものを会計システムに読み込ませることが多いです。
Excelができないと、このデータ抽出と加工の作業ができないため、会計処理までたどり着きません。
そういった意味で経理にはExcelが必須となるのです。
面接でも聞かれやすい
このような背景から、企業側も選考においてExcelのレベルを気にかけています。
僕の経験上、実際に面接で聞かれることも多いです。
ただ、経理未経験の場合だと「Excelはできますか?」と面接で聞かれても、Excelのスキルを証明しにくいのが現実です。
例として、営業から経理に転職するケースを考えてみましょう。
営業職もExcelを用いることが多いので、それらを作成、管理した経験をアピールするのが普通だと思います。
しかし、一口にExcelといっても、経理におけるExcelの内容は、データの集計、加工、抽出といった作業が中心で、営業でよくExcelを用いられる資料作成や案件管理とは異なります。
つまり、同じExcelでも、営業と経理では用途や使用する機能が違ってくるのです。
それにも関わらず、営業でExcelを使ってきた経験をそのまま経理の面接で話すと、経理で必要なExcelのスキルを持っているか伝わらない、といった事態が起こります。
それに対して、Excelの資格を持っている場合はどうでしょうか。
人に伝えるのが難しい経験談とは違って、資格試験に合格するために必要な知識は一定なので、それだけのスキルを身に付けているということをより確実に証明することができます。
また、Excelの経験に関しての説明も省けるため、そちらに気を取られることなく面接に集中できるのも大きなメリットの一つです。
そのため、Excelのスキルを客観的に証明できる資格を持っていることが効果的なのです。
確かに面接のときにExcelのことをよく質問されます!!
MOSを取っていればExcelスキルを客観的に証明できるよ。
MOSの優れている点
こういった理由から、未経験から経理へ転職したい場合にExcelの資格は有効です。
Excelの資格にはMOS以外にも、「Excel表計算処理技能認定試験」や「日商PC(データ活用)」などがあります。
過去にこれらの資格を取得していたり、これから取得を考えている方は、MOSと比べてどちらがいいのか気になるところだと思います。
そこで、ここからはMOSが転職対策として他の資格よりも優れている点について解説していきます。
最も知名度が高く、Excelのスキルを確実に証明できる
書類選考や面談においてExcelのスキルを証明するには、MOSが1番効果的に働きます。
なぜなら、MOSはExcelに関する資格の中でも知名度が高く、採用担当者にも伝わりやすいからです。
例として、MOSと日商PC検定(データ活用)の受験者数を基に、それぞれ比較してみましょう。
日商PC検定の受験者数は年間3万人程度いますが、一般的な知名度は決して高くはありません。
それは転職においても同じで、企業側が日商PC検定に詳しくないというケースは普通にあります。
その場合、せっかく資格を取得しても、「よく知らない資格を持っているな」で終わってしまい、スキルの証明にはならないでしょう。
一方で、MOSの累計受験者数は470万人(2022年1月6日時点)を突破しており、殆どの企業がMOSのことを知っています。
ですので、転職でも「MOSレベルの知識はあるんだな」と、きちんと評価してもらえます。
このように、選考対策という観点から見た場合、知名度の高さからMOSが最も有効な資格と言えるのです。
機能を網羅的に学べる
また、MOSを取得することで、Excelの操作を一通り知ることができます。
実際にMOSの出題範囲を見てみると幅広く学べることがよくわかります。
出典:Excel 2019 エキスパート(上級)|MOS公式サイト (odyssey-com.co.jp)
ピボットテーブルや条件付き書式など、実務上よく使われる機能が多数含まれています。
そのため、Excelの経験が浅い方が取得すると、実務にスムーズに移行できます。
合否がその場でわかる
もう一つのメリットとして、MOSの合否は試験の直後にわかることが挙げられます。
MOSはCBT試験というものを採用しており、試験終了と同時に合否発表が行われます。
そのため、取得したその日から履歴書に書くことができます。
必要な学習時間も多くても80h程度と言われているので、計画的に進めれば1ヶ月での取得も可能です。
総合的に見て、時間対効果の非常に高い資格と言えるでしょう。
他の資格も見てみたけど、やっぱりMOSが一番良さそうです!!
知名度が高いからMOSがオススメだね。
転職活動における注意点
以上のように、MOSは未経験から経理転職を希望する人ならば、取っておくべき資格の一つといえます。
しかしその一方で、MOSを経理の面接でアピールする際には、誇張した表現にならないように注意が必要です。
というのも、MOSはあくまでもExcelの機能を一通り扱えるかどうかを問う試験であり、実務的な応用力までは問われないからです。
それなのに、面接で「MOSを取得したからExcelを使いこなせる」といった言い方をしてしまうと、過剰なアピールに聞こえてしまい、逆に印象を下げてしまいます。
また、経理の面接官は、志望動機や経理を選んだ理由などをExcelのスキル以上に気にかけている場合も多いです。
そのため、MOSについて話すときは、「MOS試験の勉強を通して基本的な操作を習得したこと」に絞ってアピールするようにしましょう。
「この人はMOSレベルのExcelスキルは持っているんだな」と、一定の信頼を得られるので、それだけでも十分効果的です。
まとめ
- 経理はExcelスキルが必須
- MOSを取得することで、Excelスキルを証明できる
- 面接でアピールする場合は、伝え方に注意が必要
今回は、経理転職で取っておきたい資格「MOS Excel」について解説しました。
特に経理未経験の場合は、簿記とあわせて取得することで、スタートラインに立ったと言えます。
MOSを取得して、経理への転職を目指しましょう。